不自然淘汰 感想(ネタバレ注意)遺伝子編集の今を描いたドキュメンタリー

ドキュメンタリー

Netflixのオリジナルドキュメンタリー「不自然淘汰: ゲノム編集がもたらす未来」の紹介と感想を書いています。

前半はネタバレなしの紹介、後半はネタバレありの感想となっています。

お好みで続きをご覧ください。

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遺伝子編集の今 メリットとデメリット

病気の根絶や誕生する子供の特徴の選択など、遺伝子の編集技術は生物学の枠を超越した可能性を生み出した。この技術に関わる人々に密着し、科学の最前線に迫る。

遺伝子操作、あるいは遺伝子編集と聞いてもピンとこない人のほうが多いと思います。かくいう私もSFの世界の話だと思っていました。

しかし実際は違います。

CRISPRと呼ばれるものがブレイクスルーを起こしたのです。

CRISPRを超簡単にいうと遺伝子配列を弄ったり導入したりできます。そうすると何ができるのか。

例えば特定の遺伝子が病気の原因になっているなら治す、あるいは生まれる前に他の人の遺伝子と入れ替える。そうすることで事前に病気を防いだり、治すことができます。まさにSFの世界ですが、実際に現在行われている現実でもあります。

そういう様子を描いたのがNetflixのドキュメンタリー「不自然淘汰」です。

遺伝子編集という題材を描いているため難しいと思うかもしれませんが、実際はとても簡単に描かれています。難しい用語は極力使わず、理論的な話もほとんどありません。そのため遺伝子編集になじみがない人でも見やすいドキュメンタリーになっています。

話の内容としては3つの軸があります。

  1. HIVを簡単に治療する
  2. 遺伝子が原因の視力を回復する
  3. SMA(脊髄性筋萎縮症)を治療する

この3人にスポットライトを当てつつ、遺伝子編集のメリットとデメリット、そして最近よく話題になるデザイナーベイビーまで。本当に幅広く描かれていると思います。

だから、とりあえず遺伝子編集に興味があるなら不自然淘汰を見ましょう。それである程度は現在の遺伝子編集について知ることができます。

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感想(ネタバレ注意)

これが物語だと全ての病気が治りみんなハッピーということもありえたのかもしれません。でも実際は違います。

Netflixに限らずドキュメンタリーとはありのままを描いているためビターな終わり方も珍しくありません。 とりあえず子供の視力が回復したのは良かったです。

あれほど変わるものなんだと驚きつつ、あれこそ遺伝子編集の明るい未来だなぁなんて思いました。とはいえ、万人が治るわけではありません。

残りの2つ。

HIVとSMAは改善しませんでした。

HIVに関しては、現在はある程度コントロールでき大丈夫だと聞きます。しかしSMAは日々悪化していきます。にもかかわらず、お金が馬鹿みたいにかかるうえ効果がなかった。

新たな治療薬が見つかったと最後に分かりましたが、その値段は200万ドル以上。日本円にして2億を超えていて、あまりにも高すぎます。

その点についても作中では問題になっていたし、だからこそ自分で遺伝子編集したほうが良いという人たちも出てきました。そして悲惨なのはSMA患者すべてに効くわけではないということ。

なんというか遺伝子編集は確かに魅力的でSFっぽさはありましたが言うほど万能ではないんだなぁと。 こんなところで現実感を出さなくても良いんですけどね。

一番の衝撃はアーロンの死です。HIVの治療薬を開発している会社の社長。作中での描き方はちょっと悪役っぽいというか、効果があるわけでもないのに売ろうとするあたり詐欺師っぽかったですけど…。

でも彼の言い分は分かります。 金がかかる。だから金を稼ぐ必要がある。 分かるんですけど効果がないものを売ろうとするのは遺伝子編集に対する信用を失うことになります。

しかも、効果がないんだから詐欺でもあります。だから責められるのは仕方がありません。私もなんだこいつと思いながら見ていました。

そして最後のあっさりとした「死体で発見された」という文章。あまりにも衝撃的過ぎました。 どうもケタミンを多量に摂取したらしく、自殺だったのかなぁ…。

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おわり

私は遺伝子編集には賛成です。

そりゃ倫理的なことや遺伝子編集した動物を放つデメリットは分かりますよ。でもそういうデメリットよりもメリットのほうが大きいと思うんですよね。

作中でも言われていましたが、100年後にはデザイナーベイビーは珍しくない存在になっているかもしれません。そうなるとデザイナーベイビーかそうじゃないかで差別が生まれそうだとも思いました。これも作中で言われていました。

デザイナーベイビーは容姿や能力を弄ることができます。対して自然に生まれてくる人たちは運です。その差は大きく、デザイナーベイビーが多くを占めるようであれば彼らによる差別。少ないならデザイナーベイビーが差別される。

それとも100年後は倫理でも大きく変わり、差別がなくなっていたりするのかなぁ。よくよく考えると100年後だし人間と変わらないロボットとかいそうで、そうなるとますます混沌としそうです。 でも楽しそうだなー。

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